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2018年7月30日 (月)

デルタシリンダーヘッド Daimler M282, Renault 1.3L TCe

以前の記事で触れた『デルタシリンダーヘッド』だが、ダイムラーではなくルノー側で分かりやすい動画があったので載せておく。
これを見て、『シリンダーヘッドは四角いもの』という既成概念に捕らわれていたことを思い知らされた。
シリンダーヘッド(以下、単にヘッド)の底面はシリンダーブロック(ブロック)との合わせ面であり、当然平面になる。ヘッドの底面と逆側には動弁系部品を設置するための空間があり、それに蓋をする必要がある。普通に考えれば底面と逆側から内部形状を作り(ロッカールーム)、平行な面を加工して蓋をする(ヘッドカバーまたはロッカーカバー)。ヘッドの左右には吸排気ポートの出入り口が設置され、ここにインテークマニフォールド(インマニ)およびエキゾーストマニフォールド(エキマニ)が接続される。『デルタシリンダーヘッド』ではこのインマニとエキマニを吸排気の通路だけでなくヘッドの蓋の機能を持たせ、ヘッドカバーをなくしたわけだ。複数の機能を持たせたモジュール化というのがちょっと前から流行っているが、これもその一種か。

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2018年2月14日 (水)

ルノー・メガーヌ スポーツツアラーGT (Renault Megane Sport Tourer GT)

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ルノー・メガーヌ スポーツツアラーGT (Groupe Renault)

ルノー・メガーヌGTを試乗してから、どうしてもそのワゴン版のメガーヌ スポーツツアラーGTが気になって仕方がなかった。ホイールベースが伸び車重も若干増したとき、あのクイックなハンドリングがどうなるのか?固いけれどフラットな乗り心地は軟になっているのか?アクセルペダルを踏みつけると、やっぱりトルクステアが出るのか?気になって気になって、乗ってきた。

簡潔に書くと、以下の通り。

  • トルクステアはハッチバックのGTと同じように出る。
  • 乗り心地はホイールベースが長くなったためか、ハッチバックよりピッチングが小さくなったような気がした。が、ハッチバックと同様に硬かった。
  • ホイールベースが伸びたからか、ハッチバックよりはクイック感が減ったようだが、それでもワゴンモデルとしては突出したハンドリング。4CONTROLの威力は凄い。

やっぱり、ワゴンモデルであってもルノー・スポールが手掛けたスポーツカーだった。ドライバーとしてはサイコー。でもこの硬い脚では、幼い子供を乗せるのはちょっと躊躇われる。

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2018年2月12日 (月)

エンジンのシリンダ形状について(DaimlerのCONICSHAPE®とは)

さて、前記事(メルセデス・ベンツ、新型Aクラス(W177)のエンジン)にて出てきたCONICSHAPE®に関連する情報がBMWの次世代ガソリンエンジンの記事[1]で出てきたので、シリンダ形状とかについて知っていることを書いてみる。

まずは、加工について。

往復運動するピストンを保持しているシリンダを含む部品をシリンダブロックなどと呼ぶ(クランク保持部も一体になっていることが多いので、クランクケースと呼ぶ場合も)。シリンダブロックのデッキ面にはヘッドガスケットを介して吸排気ポート&バルブや凹形状の燃焼室、点火プラグなどを備えたシリンダヘッドが組付けられる。シリンダヘッドとピストンの間で高圧の燃焼圧を抑え込むことになるため、シリンダヘッドをシリンダブロックに固定するヘッドボルトは非常に高い軸力が出るよう締め付けられる。するとシリンダブロックのヘッドボルトボス(メネジ)はこの高い軸力でデッキ面側に引っ張られ、シリンダブロックの形状的に剛性の低い側へ倒れを生じる。このヘッドボルトボスの変形にシリンダ壁が引っ張られると、シリンダ内径の真円が崩れブローバイガスの増加などの弊害を及ぼす。ボスが倒れないようにリブを設置したり、ウォータージャケット(W/J)形状を工夫してボスが倒れてもシリンダ壁がなるべく引っ張られないようにしたりと対策はするのだが、完全に変形を抑えることはできない。そこで、変形するのは仕方ないので、変形させた状態でシリンダ内径を仕上げてしまおうというのがダミーヘッドを用いた加工だ。従来、シリンダブロック単体でシリンダ内径の加工(ホーニング加工)まで仕上げていたのを、ダミーヘッドをヘッドボルトで締め付け、シリンダ壁を変形させた状態でホーニングしてしまうのだ。加工後、ダミーヘッドを取り外すとシリンダは逆に歪んでしまうだろうが、実際に使われる際は再びヘッドボルトで締め上げられて仕上げ加工時の状態に戻るため、真円度は加工時に近い精度が出るようになる。

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2018年2月 5日 (月)

メルセデス・ベンツ、新型Aクラス(W177)のエンジン

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W177 Aクラス ©Daimler AG

2018年2月2日、新型Aクラスが発表された。本国では3月から受注、春のうちにデリバリー開始の予定らしい。顔つきはCLSに似せたのか、はたまた今後のメルセデスはこういう顔で行くのか?

さて、いろいろ進化したAクラスだけれど、当方が気にするのはやはりパワートレインで、特にエンジンだ。

エンジンバリエーションはガソリン2種、ディーゼル1種の3種で、いずれも新型エンジンだ。A250に搭載される2.0LのM260は既にEクラス(E300)等に搭載されているM264の横置きバージョン、A200は1.33LのM282、A180dは1.5LのOM608を搭載する。M282はルノー・日産アライアンスと共同開発したとされるTCeシリーズとみて間違いなさそうだ。OM608はルノー開発の1.5L、OM607の後継だろう。ちなみにいずれのエンジンも7速DCT(7G-DCT)と組み合わされる。

ではまず、A200のM282から…なのだが、現行Aクラス(W176)でのガソリンエンジン搭載モデルを先に整理しておく。なお、ここではエンジンバリエーションだけに絞る。日本ではA180とA250しかないが、ドイツ本国ではA160、A180、A200、A220、A250が存在しているようだ。A200までが1.6Lで、A220とA250が2.0Lだ。CクラスがC200からは2.0Lなのと違っている。なお、いずれもエンジンはM270で、排気量の違いはストローク違いだ。2.0Lのボア×ストロークは83.0×92.0、1.6Lは83.0×73.7であり、1.6Lはショートストロークエンジンになっている。まぁ、単純にコストの観点でストロークのみ変更したのだろう。ボアを変えると、ピストン系(ピストンリング含む)とヘッドはほぼ確実に変わり、バルブ径やバルブピッチも変更しないと成り立たないだろう。部品も加工設備も2.0Lとは別のものが必要になり、かなりのコストアップになることが予想される。これに対し、ストロークのみの変更であれば、最少ではクランクシャフトとピストンまたはコンロッドを変更すれば事足りてしまう。加工設備を変更する必要もない。

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2017年12月10日 (日)

タイヤとサスペンションの話

突然だが、下記の問いに理由を付けて答えられるだろうか?

Q1.タイヤを太くすると速く走れるか?

Q2.サスペンションが固いと速く走れるか?

自分の回答は下記の通り。

A1.タイヤのグリップ力が高くなる。したがって加速、減速、コーナリングの限界を高められるので、速く走れるようになる。

A2.荷重移動が少ない方が四つのタイヤをよりグリップ力の高い状態で使えるため、加速・減速・コーナリングの限界が上げられるので、速く走れるようになる。

まずはタイヤについて。

タイヤのグリップとは一般的な言い方をすれば摩擦力だ。一般に、摩擦力は垂直抗力と摩擦係数の積(かけ算)で表現されるクーロンの摩擦法則とかクーロンの摩擦モデルとか呼ばれるもので説明される。これに従う摩擦モデルには以下の三つの法則が当てはまるという。

(1)摩擦力は垂直抗力に比例する。
(2)摩擦力は見かけの接触面積に無関係である。
(3)滑り摩擦力は滑り速度に無関係である。

これ、特に(2)が自動車のタイヤにも当てはまると考えるとすごいことになる。摩擦力=グリップ力がタイヤの接地面積に無関係ということは、タイヤの径も幅も溝の数や幅もタイヤの摩擦力には関係しないということになってしまう。でも、レーシングカーは太い溝のないタイヤで走っていたりするし、ハイパワーなスーパースポーツカーはやっぱり極太タイヤを履いていたりする。逆にパワーも少なく車重も軽い軽自動車は径も幅も小さいタイヤを使っている。もちろん意味もなくタイヤのサイズを変えているわけではない。タイヤにはクーロンの摩擦法則が当てはまらないのだ。これはタイヤがやわらかいゴムで覆われていることに起因する。ゴムと路面の摩擦特性は次のような特性であることが知られている。

(1)摩擦係数は接触面圧が小さいほど大きい。
(2)滑り摩擦力は滑り速度により異なる。
(3)摩擦力は温度により異なる。

ここでは、(1)だけに注目したい。摩擦係数は接地面圧が小さいほど大きいということは、タイヤの幅を増やしたりして接地面積を増やして面圧を下げてやると摩擦係数は大きくなるということだ。まぁ、これが太いタイヤを使うと速く走れることの答えなのだが、何の説明にもなっていないのでもう少し摩擦について掘り下げる。

摩擦力の源は分子間力らしい。分子間力は二つの物質(分子)を非常に小さい距離まで近づけるとお互いに引き付け合うものだ。タイヤの表面と路面の間にもこの分子間力が起こり摩擦力を生じさせている。

ところで、普通の身の回りにあるような物体の表面は仮に滑らかに見えても微小な凹凸がある。そのため二つの物体を接触させたとき、見た目には面で接触しているように見えても実際には凸部同士だけが接触することになる。この接触面積を真実接触面積といい、摩擦力に寄与しているのはこの真実接触面積で起こる分子間力というわけだ。さて、見た目(見かけ)の接触面の圧力(面圧)を増やしていくと、物体が弾性変形することで接触面積が増えていく。面積が増えることで分子間力を発生させる領域が広がっていき、摩擦力も大きくなる。これがクーロンの摩擦法則(1)の正体だ。ある程度の硬さもった物体同士ではこのとおりなのだが、片方がゴムのように柔らかいとちょっと様子が変わって来る。

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2017年12月 3日 (日)

スバル・エクシーガ(クロスオーバー7)

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先日、生産・販売を終了することが発表されたエクシーガクロスオーバーセブン(SUBARU OFFICIAL WEBSITEより)

ちょっと前に三列シート車を希望する知人に勧めたので、いつもお世話になっているディーラーで乗させてもらった。

まず、運転席に座って諸々の位置出しから。自分のGH8と同様の電動シートを調整し、ステアリングをチルト・テレスコ調整、ドアミラーを調整し、とここまで自分のクルマと同じ操作系なので戸惑うこともなく調整完了。シフトセレクターをDレンジに入れて、ペダル踏み込み式のパーキングブレーキを解除して走り出す。

エンジンはさすが2.5リッター、余裕がある。トランスミッションはいつものリニアトロニック(チェーン式CVT)だ。2.5リッターエンジンとの組み合わせが良いのか、代車のインプレッサなんかで感じた違和感は特に感じなかった。アクセルペダルを踏み込めば、エンジン回転数が急に高まり遅れて加速、という場面は試乗の限りでは生じなかった。

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2017年11月24日 (金)

Renault Megane GT / Megane Sport Tourer GT

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Renault Megane GT

メガーヌと言えば、スペシャルスポーツなRenaul Sport(ルノー・スポール/R.S.)の方が普通のモデルより売れてるんじゃないかってくらい、R.S.ばかり見かける。そんなメガーヌが先月フルモデルチェンジした。日本への導入はスポーツモデルのGT、GT-Lineのみ(ワゴンのスポーツツアラーはGTのみ)という潔さ。しかも、いずれのモデルもRenault Sportが手掛けたという。BMWで言うところのM sport、SUBARUならSTI Sportみたいな位置づけか。

メガーヌGTのパワートレインは直4 1.6LターボのM5M+7EDC。M5Mは日産のMR16DDTがベース。マイナーチェンジ後のジューク用とハードはたぶんほぼ同じ。ジュークは16GTだと140kW(190PS)の240Nm、NISMO RSだと157kW  (214PS)250Nmだが、メガーヌGTは150kW(205PS)280Nmとトルクフル。熱マネージメントモジュールが付いているので、暖機も早く終わり、低負荷時は高水温制御することで燃費の改善を図っているはず。7EDCは7速の湿式クラッチタイプのDCTでゲトラグ製(ディーラー営業氏)らしい。

一番の売りは4CONTROLと名付けられた4WSらしい。低速では逆位相で高速では同位相、とやってることは日産のスーパーHICASと何ら変わらない。ただ、切れ角は大きく、同位相が最大2.7度、逆位相は最大1度(スーパーHICASはどっちも最大1度だったと思う)。

で、乗りました。正直、試乗コースは短くてホントにただ走っただけに近いけれど、わかったことも色々。

カード(キー)を持って近づくと、ウェルカムライト&ミラーオープン。テールライトは奥行きのある立体的な光源がカッコイイ。ドアハンドルを握って開錠、ドアを開ける。ドッドッ、ドッドッと鼓動のような音と共にメーターパネルには青いメガーヌの顔が、センターディスプレイにはルノースポールのイメージが現れ、インテリアのアクセントラインが青く光る。

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2017年10月30日 (月)

Land Rover Range Rover Velarを見た話

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Land Rover Range Rover Velar(ヴェラール)

最初にネットでヴェラールを見たとき、てっきり新しいコンセプトカーかと思った。そう思ったのは、ヌメッとしたボディの曲面とそこにあるはずのドアハンドルがフラットになって隠れていることだろう。そんなヴェラールを(信号待ちで)見かけたので、ジャガー・ランドローバーディーラーに入って見てみた。

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2017年10月 1日 (日)

乗りたいクルマを書き出してみる

これは所有したいという意味ではなく、またディーラーで試乗したいということでもなく、レンタカーで一日二日借りてちょっとドライブにでも行ってみたい…という「乗ってみたいクルマ」だ。では早速。

 

マツダ・ロードスター(ND)

ロードスターは私のスポーツカーの価値観をガラッと変えたクルマだ。初めて乗ったロードスターは2代目の1.6リッター(NB6C)のMTで、一度、オープンカーに乗ってみたいなぁという軽い理由でマツダレンタカーで借りてみた。そしたら、店を出た最初の交差点の発進で思わず笑ってしまった。クラッチを繋ぐ瞬間のクルマの軽さに、にやけてしまったのだ。人馬一体とはこういうことかと衝撃を受けた。ちなみにNCのMTも同様に借りたけど、NBの方が遥かに楽しかった。そんなわけで、初代(NA)よりも短いという現行型ロードスターにじっくり乗ってみたいのだ。

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自動車技術会 2017年秋季大会

グランキューブ大阪にて2017年10月11日(水)~13日(金)の日程で自動車技術会(自技会、JSAE)の秋季大会が開催される。個人的に気になった講演を書いておく。
 
セッション:No.140 新エンジン
表題:新型V6 3.5L 過給ガソリンエンジン
著者:湯浅 貴夫(トヨタ自動車)
この秋に発売されるレクサス・LSに搭載されるエンジン。『クラストップレベルの比出力・熱効率を実現』とのこと。比出力(排気量当たりの出力)に言及されているところが意外。日産はINFINITI Q50/60のVR30DDTT(V6 3.0L)で400hpを達成しているので、これと同等にはなってくれないと。
 

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